
こんにちは!PICSIS(ピクシス)の五十嵐です!
この記事では弊社スタッフが訪れた台湾最大級の半導体展示会『SEMICON Taiwan 2025』をレポートします。
『SEMICON Taiwan 2025』 とは?
『SEMICON Taiwan』は毎年、台湾で開催されているアジア最大規模の半導体製造装置・材料関連の見本市です。
世界の半導体産業をリードする台湾で開催される『SEMICON Taiwan』は、先端ロジックデバイス、メモリー、光半導体などの最新製造技術が一堂に会します。
30周年の節目となる今回の『SEMICON Taiwan 2025』 は、「Leading with Collaboration.
Innovating with the World. 【世界同行 創新啟航】(訳:世界と共に新たな革新へ)」をキーワードとして、過去最高となる1200社超の企業が出展し、開催期間中の10万人以上もの来場者が訪れました。
| 会期 | 2025年9月10日(水)〜2025年9月12日(金) |
| 会場 | 台北南港展覧館 1号館、2号館 (TaiNEX 1 & 2) |
| 出展企業数 | 1200社以上 |
| 出典ブース数 | 約4100ブース |
| 来場者数 | 10万人以上(世界65か国より来場) |
| 入場料 | 500元(※2025年9月で約2500円程度) |
| 出展対象品目 | 半導体、製造装置、材料、部品、パッケージ、MEMS、センサー、フレキシブルハイブリッドエレクトロニクス(FHE)、ICデバイス応用、システムインテグレーション、IoT、民生機器製造…など |
『SEMICON Taiwan 2025』 の特徴
『SEMICON Taiwan 2025』 の13のテーマ
今年のセミコン台湾では特別展示や技術フォーラムも同時開催しました。世界中の業界リーダー達が、AI、先進製造、異種接合、3DIC、チップレット、FOPLP、HBM、シリコンフォトニクス、量子、地政学戦略、半導体サイバーセキュリティ、サステナビリティ、人材育成の13テーマについて深く議論し、台湾が世界の半導体、エコシステムにおいて果たす重要な役割と影響力を浮き彫りにしました。
半導体業界の若手を表彰する『SEMI 20 Under 40 Awards』
『SEMICON Taiwan 2025』では『SEMI 20 Under 40 Awards(20歳~40歳の半導体新進気鋭人材賞)』として、20歳から40歳の半導体業界の若手プロフェッショナルの国際的な才能を表彰し、業界のさらなる可能性を見出しました。
今回の審査員団には、台湾を代表する半導体企業である、TSMC、MediaTek、ASEといった大手企業14社の幹部に加え、IC設計、製造、パッケージング、装置といった主要分野を網羅する半導体アカデミーの学長など、国際的な視点を持つ専門家を招き、選考プロセスの幅広さと専門性を高めました。
『SEMICON Taiwan 2025』 の来場者層

半導体製造拠点としてトップレベルの半導体企業を数多く擁する台湾開催される『SEMICON Taiwan 2025』 は世界中で注目されており、3日間で10万人以上、65か国から人々が来場しました。
会場内を見渡すとアジア系(中国等)の人々が8割、ヨーロッパやその他の国々の人々が2割程度です。
服装はビジネスカジュアル中心で現地の温暖な天候もあり、半袖シャツや企業の制服が多くみられました。
日本の地方自治体もブースを出展

『SEMICON Taiwan 2025』 には日本の地方自治体が出展していました。TSMCやRapidus、ソニーなど半導体企業が進出している自治体を中心に、北海道、宮城県、山口県、福岡県、佐賀県、宮崎県、京都府の8県がブースを設置しており、パネルなどで魅力をPRしていました。
『SEMICON Taiwan 2025』で感じたトレンド
『SEMICON Taiwan 2025』イベント全体を通じて、現在の半導体市場が注目されるきっかけとなったAI(人工知能)とともに、大きく注目を集めていたのが、今後の半導体の進化を支えるカギとして期待される「先端パッケージング」と呼ばれる半導体後工程分野の技術革新です。
半導体後工程の先端パッケージング技術に注目が集まる
半導体前工程におけるウエハ上に描画される回路の微細化と半導体チップの大型化を両立することが物理的にもコスト・経済的にも限界を迎えつつあると言われており、半導体後工程と呼ばれるパッケージング技術がかつてないほどの注目を集めています。
従来は『半導体後工程』として半導体チップを単に保護し接続する役割だったパッケージ技術が、今や半導体業界の新たな潮流の主役となっています。
中でも3DICをはじめとした、機能の異なる複数のダイ(dei)を一つのパッケージに収める異種累積(ヘテロジニアスインテグレーション)、大きなチップをあえて個片化して不良を少なくするチップレットという技術が次世代半導体の性能革新を実現する大きな原動力となっています。
チップレットと3D集積の違いは、主にチップの構成と機能の分割方法にあります。
チップレットは、機能ごとに分割された小型のチップを組み合わせて1つのプロセッ
サを構成する技術であり、個別に製造·検証·再利用できるモジュール化の発想に基
づいています。一方、3D集積は、チップを垂直方向に積み重ねて高密度な構造を作
成する技術であり、微細化と高性能化を実現します。チップレットは、異なるプロセ
スや機能を持つチップを組み合わせて1つのパッケージに収める技術であり、ヘテロ
ジニアスインテグレーションの一部として位置づけられています。
熱膨張係数(CTE)の違いによる基板反りの問題

パッケージ用のプリント配線板(基板)のコア材は、電気を通す銅箔や電気を絶縁する樹脂とフィラー、実装部品を支えるガラスクロスの複合材料です。
半導体のシリコンチップとパッケージ用のプリント配線板(基板)とでは熱膨張係数(CTE)が大きく異なります。
その熱膨張係数(CTE)違いのままでリフロー時による加熱や冷却のプロセスを経ると、チップの割れ、チップとパッケージ基板の接続部の剥離やパッケージ基板とマザーボードの間の接続不良など、基板が反ることによって致命的な問題を引き起こします。
次世代パッケージへ向けた流れの中で、バンプのピッチが狭小化して、基板の面積が大きくなるほど、基板の反りの問題が発生します。
そのため、反りの少ない熱膨張係数(CTE)の低い基板材料や反りを防止するコア材や治具の開発が求められるようになり、『SEMICON Taiwan 2025』でも前述した問題を解決するための材料や治具などの展示も見られました。
『SEMICON Taiwan 2025』 と日本の展示会との共通点や相違点
『SEMICON Taiwan 2025』は日本の展示会である『ネプコン』などと同様に写真・動画の撮影は禁止しているブースが多くみられ、技術などの機密情報を守る意識の高さを感じました。
日本の企業展示会と同じように企業のパンフレットやカタログをもらうには名刺交換が必要なブースが多かったので、来場の際には名刺を持っていく事をおすすめします。

台湾での展示会は日本の展示会との共通点が多いのが印象的でした
『SEMICON Taiwan 2025』 現地周辺の様子

『SEMICON Taiwan』の会場である、台北市の『台北南港展覧館』の周辺は2016年に高速鉄道のターミナル駅・南港駅が開業してから急速に開発が進んでいるエリア。レトロとモダンが交錯する街として、旅行コラムなどにも紹介されています。

台湾は原付バイクの台数が多い交通文化で北門駅近くの大きな交差点では集団になって信号待ちをしている様子が見られました。

日本の飲食店企業やコンビニも多数台湾に進出しており、見慣れた看板が日本語のまま異国の地にあるのは少し不思議な感じでした。
台湾のコンビニでは日本のパッケージのまま商品が売られていたりなどもして、食や言語で他の国と比べると滞在に不自由しないので旅行先として人気がある理由が分かります。
まとめ

いかがでしたでしょうか?海外の展示会への来場は、その国の文化を知るとともに半導体企業の業界の動向やビジネスチャンスを探る有意義な機会でしたね。
株式会社PICSIS(ピクシス)では微細化が進む半導体製造プロセスおよび電子部品製造プロセスに対応した、治具の設計、製作、加工を行っております。







コメント